中東情勢の影響で修繕建材が値上がり中?これからの修繕工事に向けた対策と考え方
コラム
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最近、ニュースで中東情勢の話題をよく耳にしますが、実は日本のビルやマンションの修繕工事にも深刻な影響が直撃しています。
現在、修繕工事を計画中、あるいは工事中のオーナー様に向けて、現場で今何が起きているのか、このかつてない危機にどう対応していくべきかを分かりやすく解説します!

■ なぜ中東のニュースが修繕工事に関係するの?
「遠い国の話が、なんで建物の工事に関係あるの?」と思われるかもしれません。
一番の理由は「ナフサ(粗製ガソリン)」という原料にあります。
塗料や接着剤、防水材など、修繕工事に欠かせない建材の多くは、このナフサから作られています。日本はナフサの約7割(73.6%)を中東から輸入しているため、中東からの物流がストップしてしまうと、建材の材料そのものが枯渇し、価格が一気に跳ね上がってしまうんです。
■ 実際の現場で起きている「異常事態」
今、資材メーカーさんも企業努力の限界を超えており、現場では単なる値上げにとどまらない事態が起きています。
・防水材が「お金を出しても買えない」状況に
屋上防水でよく使われる「田島ルーフィング」の主力製品が、材料の入荷見通しが立たず、新規受注ストップになってしまいました。
・塗料のシンナーが過去にない大幅値上げ
塗料を薄めるのに絶対必要なシンナーが、日本ペイントで75%、関西ペイントで50%以上も値上がりしています。一部の高耐久塗料は出荷制限もかかっています。
・断熱材も40%値上がり
カネカやデュポン・スタイロなどの断熱材も、40%の大幅値上げが発表されています。
■ オーナー様の事業計画への影響
こうして材料が手に入らなかったり、異常な高騰が続いたりすると、現場では以下のような打撃を受けます。
工期が延びて足場代などのコストが異常に膨らむ
材料が届かないと職人さんが作業を進められず、待機中も足場のレンタル代や現場の管理費が日割りで発生し続けてしまいます。
当初の予算を大きくオーバーしてしまう
建材費の急騰と工期の延長が重なることで、予定していた修繕予算を大きく超えてしまい、事業計画や投資利回りを根底から狂わせる要因になります。
■ 被害を最小限に抑えるための3つの「緊急対策」
「じゃあ、安くなるまで工事は数年待った方がいいの?」と思うかもしれませんが、劣化を放置して雨漏りなどが起きてしまうと、建物の寿命を縮め、結果的にさらに莫大な修繕費がかかってしまいます。
従来のやり方が通用しない今、なんとかこの事態を乗り切り、大切な資産を守るための緊急の代替案がこちらです。
「石油に頼らない建材」へシフトする
従来の材料が手に入らないなら、ナフサの影響を受けにくい代替材料へ設計を変更するのも一つの手です。例えば、古紙から作られた非石油系の断熱材(デコスファイバーなど)は、今の状況でも供給が比較的安定しています。
補助金などを活用して資金を補填する
膨らんでしまった修繕費用を少しでもカバーするために、国や自治体の補助金が使えないか再検討しましょう!例えば、外壁塗装のときに高遮熱塗料を使ったりすると、省エネ関連の補助金対象になることもあります。
リスクを見越した発注と現物の確保
先が読めない今は、「相見積もりでじっくり決める」というこれまでの常識がリスクになることもあります。重要な材料は早めに在庫を確保に動くなど、現場とのスピーディな連携と柔軟な契約が不可欠です。
■ まとめ
正直なところ、今まで通りの予算とスケジュールで工事を進めるのは非常に困難な状況です。しかし、立ち止まって建物を傷ませるわけにはいきません。
リロンでは、現場のリアルな状況を踏まえながら、オーナー様への被害を最小限に食い止めるため、予算の抜本的な見直しや別の工法への切り替えなどを全力でサポートしています。「うちのビルの修繕計画、この異常事態の中でどう進めればいいの?」とお困りのことがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね!