防水工事
屋上・バルコニー・庇などは、建物の劣化の起点になりやすい部分です。
防水層の種類・既存の劣化度・下地状態によって、採用すべき工法は大きく変わります。
当社では、現地調査から劣化診断、防水仕様の選定までを明確にし、
建物用途に応じた最適な防水改修を提案します。
-
ゴムチップ舗装された運動場
既存ゴムチップの撤去
新しいゴムチップ素材
ゴムチップ舗装
細かなゴムチップを樹脂で固める弾性舗装で、衝撃吸収性に優れ、転倒時のけが予防に役立ちます。学校や保育園、遊歩道など安全性を重視する場所で多く採用されており、歩行や運動時の安全性向上に適しています。
-
庇・パラペットの防水補修
パラペットや庇の立ち上がり部のひび割れやシーリングの劣化を補強・防水します。雨漏りの原因を狙い撃ちでき、安全性を高めるため改修に適した工法です。
-
アスファルト防水(トーチ工法)
トーチ工法は、改質アスファルト防水シートの裏面をバーナーで加熱し、溶かしたアスファルトを下地に密着させて防水層を形成する工法です。重層構造による安定した防水性能が特徴ですが、施工時に火気と強い臭気を伴うため、安全面の理由から集合住宅や稼働中のビルでは採用が限られます。近年は火気を用いない常温粘着工法が主流です。
-
塩ビシート防水
液状ウレタン樹脂を直接下地に塗布して継ぎ目のない防水層を作ります。複雑な形状にも対応でき、施工性が高いのも特徴です。比較的手頃なコストで導入でき、コストパフォーマンスに優れています。
-
アスファルトリベース工法(アルミ遮熱トップコート仕上げ)
アスファルトプライマー塗布後
アスファルトジョイントシーリング施工後
施工前の屋上 アスファルトリベース工法
アスファルトリベース工法は、既存のアスファルト防水層の不良部分だけを撤去し、健全な層は残して、基盤として再利用(リベース)する改修工法です。撤去箇所は補修を行い、新たなルーフィングを重ねて防水層を再構築します。
部分撤去する分の下地処理と廃材量になるため、工期とコストが軽減しやすい点が特徴ですが、既存層に水分が多い場合や付着力が不十分な場合は不適合となり、膨れや密着不良の再発につながるため、調査結果からリベース不可の判断も多い工法です。 -
脱気筒
敷設した通気シート
通気シート上にウレタンを塗布
脱気筒を設置してウレタンの一層目塗布
ウレタンの二層目塗布 ウレタン防水 絶縁工法(通気緩衝工法)
絶縁工法はウレタン塗膜防水で屋上改修に広く用いられる工法で、下地と防水層を密着させずに分離(絶縁)して膨れを抑える方式です。主流は通気シートと脱気筒で下地内の水分・水蒸気を逃がす通気緩衝工法で、含水下地や既存防水に膨れがある場合に多く採用されます。通気層を設けるため密着工法よりコストは上がります。ほかに通気層を持たずシートで分離する絶縁シート工法があり、断熱材を用いる仕様では結果的に絶縁層を兼ねる構成になる場合もあります。
-
ウレタン防水(密着工法) 施工後
ウレタン防水(密着工法) 施工中
ウレタン防水(密着工法) 施工前 ウレタン防水 密着工法
密着工法はウレタン塗膜防水で用いられる基本的な工法です。
下地にプライマーを塗布し防水層を直接密着させて施工します。
下地が十分に乾燥していることが前提で、ベランダや庇などの小面積で水分リスクが低い部位に適しています。通気層や脱気筒を用いないため工程がシンプルでコストを抑えやすい一方、面積が大きい場所や下地に水分が残る環境では膨れが生じやすく、屋上では不利になる点に注意が必要です。